都市伝説:3秒ルール

 地面に落ちた食べ物を3秒以内にとって食べれば菌に感染しないという迷信です。
 3秒の他に5秒や10秒といったものが存在します。
 この迷信は日本のみならず世界各地で蔓延しています。
 世界最大のドキュメンタリー専門の放送局で同種の実験を大真面目に行った記録によると、これはまったくのデタラメです。
 人体への害の有無は別にして、一度床に食べ物が落ちた場合、菌の接触感染は避けられません。
 これには時間的な制約は関係ないことが証明されました。

 ただし、これには反論もあり、ジリアン・クラークという高校生が詳細な論文を2003年に発表しています。
 彼の科学的検証に基づくと、安全であるとし、その研究の功績が認められて、翌年にイグノーベル賞を受賞しています。

 彼によると、全米の女性は全米の男性より「5秒ルール」を信じて、拾って食べるそうです。
 日本では3秒、アメリカでは5秒という「ルール」です。
 

 その起源は一体何でしょう。


 一説によると、なんと、モンゴル帝国の初代皇帝、チンギス・ハーンの時代にまで遡るのです。

 ただ、チンギス・ハーンにとって現代の制限時間は厳しいようです。
 彼は床に落ちても安全に食べることができるのは12時間だと考えています。
 当時の観念や科学技術、食糧事情を考えると、あながち、その基準も納得いく範囲なのかもしれません。
 
 もちろん、食べる最中にものを落とすといううっかりがなければ、それに越したことはありません。