都市伝説:メリーさん
ある少女が引越しの際、大事にしていた『メリーさん』という名の人形を、古くなったという理由で捨てていく事にした。
引越しを終えたある日、少女のもとに一本の電話がかかってくる。
「もしもし、わたしメリー。よくも捨ててくれたわね。覚えていらっしゃい。あなたも同じ目に遭わせてあげる」
当然いたずらだろうと考えた少女は気にしない。
しかしその翌日、再び電話が鳴る。
「もしもし。今近くの駅前にいるの。迎えに来て頂戴」
さらにその翌日。
「もしもし。今あなたの家の前よ。もうすぐ着くわ」
恐ろしくなった少女は、すぐに電話を切ってしまった。
その深夜。
少女の家の電話がけたたましい音をたてる。
あまりの怖さに電話に出られない少女。
しかし電話が留守番電話に切り替わると、そこに聞き覚えのあるメッセージが吹き込まれたのだった。
「もしもし、わたしメリー。どうして迎えに来てくれないの? でも大丈夫。だってわたし……」
「今……あなたの後ろにいるんだもの」
翌日、少女の部屋にはその姿は無く、人形だけが転がっていたという。
これが『メリーさん』の都市伝説です。
他にも、少女が振り向くと包丁で刺されてしまうバリエーションなども存在するようだが、話の流れはほぼ共通しています。
どんどん近づいてくる、という恐怖が、音だけの電話によってさらに身に忍び寄るものとなったのではないでしょうか。
さしずめ、現在だと、IPADに姿が浮かぶとか、スマフォの画面が突然変わるとか、かもしれないですね。