都市伝説:死ねばよかったのに
若者たちが深夜、車で山道をドライブしていたときのことである。
山道には街燈も少なく、また曲がりくねっていて、見通しも悪いため、運転には細心の注意が必要であった。
何度目かのカーブにさしかかったところ、不意に車のヘッドライトに目の前に血に塗れた女の姿が浮かび上がる。
運転していた若者は驚いて急ブレーキをかけた。
車を停車させてよくよく見てみると、そこにあったはずの女の姿は無い。
さらに落ち着いて辺りを見回してみると、あのまま進んでいれば自分たちの車が崖から落ちるところであったことがわかった。
きっと幽霊が助けてくれたに違いない。
そう考えた若者たちは、女の幽霊に感謝の意を表し、またその親切な幽霊の成仏を願った。そのとき、耳元でどこからともなく女の声が聞こえた。
「死ねばよかったのに……」
類型の多い話ですが、ここでは、最新のバージョンを紹介したいと思います。
若者たちが深夜、車で山道をドライブしていたときのことである。
山道には街燈も少なく、また曲がりくねっていて、見通しも悪いため、運転には細心の注意が必要であった。
何度目かのカーブにさしかかったところ、不意に車のヘッドライトに目の前に血に塗れた女の姿が浮かび上がる。
運転していた若者は驚いて急ブレーキをかけた。
車を停車させてよくよく見てみると、そこにあったはずの女の姿は無い。
さらに落ち着いて辺りを見回してみると、あのまま進んでいれば自分たちの車が崖から落ちるところであったことがわかった。
きっと幽霊が助けてくれたに違いない。
そう考えた若者たちは、女の幽霊に感謝の意を表し、またその親切な幽霊の成仏を願った。そのとき、耳元でどこからともなく女の声が聞こえた。
「べ、別に死んだ方がいいって思ったわけじゃないんだからねっ」
いわゆる、ツンデレというキャラクターをオチに持ってきたと考えられています。
しかし、これは最初のバージョンの否定でもあるし、どちらかといえば喜劇的ですらあります。